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邪鬼の眼 第2回

9月25日から徳山ダムの試験湛水が始まって、しばらくした10月の秋晴れの日、私は徳山ダム迄行ってみようと、車を走らせた。 旧徳山村、旧藤橋村にくさびを打つようにそびえ立つ、7階建てのビル位の高さのある橋の上から、村人たちの悲しみと思い出の残る徳山ダムを、遠く眺めながら何とも言えない悲しみが、沸々と湧き出て胸が痛くなるほどであった。

藤橋城

貯まりつつあるダムの水を左に眺め、ピカピカのトンネルの連続した下りの国道417号を走ること約3キロ、河床のような低地にそびえ立つ「藤橋城」が目に入る。 もう、この城は有名すぎて何の感慨もわかない。 5キロも下ると、本当に山道を駆け下りる感じがするが、その辺、「道の駅」を過ぎたところ、少しなだらかな峠を越えた辺り、左側に立派な立て看板が目に入った。 「日本の首都を東京から美濃へ」と書かれた、写真のような看板は、全国知事会長時代の「梶原拓氏」の発想ではなかったかな?!と、ふと頭をかすめるものがあった。

確か、当時の梶原知事会長が提言した「三位一体改革の推進」と、「地方分権の確立」について東京都の石原都知事と大論争をされたことは私の記憶に鮮明に残っている。

では、三位一体とは何かということですが、Webで検索してみると、@国庫支出金を減らすA税源を地方に移譲するB地方交付税を見直す・・・これをいっぺんにやって地方分権を進めるということらしいのですが、当時、全国知事会会長の梶原知事はBの地方交付税に問題があると言われている。 その問題とは即ち、国のコントロールがもろに出てしまう恐れがあり、中央官庁や政治家の裁量などのひも付きだと無駄とわかっていて使ってしまう。 必要な税金を地方が徴集するような自己責任体制にすれば、地方は創意工夫を凝らすようになるという事らしいが。

だが、待てよ。産業再生機構社長斉藤惇氏によると(日経「領空侵犯」より)

「分権を進めれば、住民のニーズに合った行政が出来ると言いますが、きれい事にすぎません。特に、公共事業に至っては、住民の多くが必要ないと思っている施設の建設が、利権に絡んでどんどん進む。」
知事の多くが中央の官僚出身者で、国とのパイプで予算をとって、藤橋城のようなものを作ってしまう。 それを防ぐための情報公開法も官僚の「不開示三原則」とかで制度は骨抜きにされている。 徳山ダム

裏金問題から始まった梶原県政も、四期16年で利水とも治水とも目的の定まらない、徳山ダムを造り、送るところがないので、試験湛水と言ってごまかしている。 10月11日御嵩町から発表された、「御嵩町史」では、岐阜県史から削除された産廃問題の住民投票、町長襲撃事件などの事実をありのままに伝えたいと柳川喜郎町長が「裏金問題と同じで、発端は県特有の隠蔽体質。事実をありのままに伝えたい。」と。 記者会見で−

そう言えば、岐阜市の善商問題がある。 1989年から2004年迄、行政指導を49回も重ねながらの産廃75万立方メートルは全国最大級で180億円の撤去費用と見積られている。 ついでながら、徳山ダムの総貯水量6億6千万立方メートルは全国一になると言う。 そうそう、裏金問題の17億円は全国一、焼却処分は全国始めてであり、団伊玖磨のお言葉を借りれば、いかがわしいと言うか、うさんくさいと言うか、こういった「三位一体」もあるのかなー。


2007年1月19日 掲載

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